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カポエイラとは?

カポエイラは、2014年 国際連合教育科学文化機関(UNESCO)にて無形文化遺産に登録されました。
主に3つのスタイルに分けられます。
「カポエイラ・アンゴーラ」
「カポエイラ・ヘジオナウ」
「コンテンポラーニア」があります。

当団体は現在最も多い「コンテンポラーニア」を採用しています。「コンテンポラーニア」は儀式的な要素を簡略化し、ダンスとアクロバットの要素を取り込んだ戦闘的なスタイルのカポエイラです。

指導者レベルのカポエリスタは、「カポエイラ・アンゴーラ」と「カポエイラ・ヘジオナウ」が基礎なので、それぞれの歴史や知識、精神もしっかりと学びます。
正確なことは、実はまだ分かっていません。

16世紀以降ポルトガル人によりブラジルにサトウキビ畑を中心としたプランテーション(植民地)の労働力としてアフリカからブラジルへ連れてこられた黒人奴隷が創ったとされている説が有力です。

黒人奴隷が権力者の監視の目を欺いてダンスにカムフラージュした鍛錬・護身・遊びが、現在のカポエイラの始まりです。

言葉やしきたりも異なる広大な土地のアフリカの複数の部族が、奴隷としてブラジルに集められました。その結果、奴隷小屋(センザーラ)で、格闘が得意な部族、ダンスや楽器演奏が得意な部族、歌が得意な部族など、それぞれの部族が持つ特技や特性が、奇跡的ともいうべき融合を果たします。そして、音楽とダンスが不可欠な他に例をみない特異な格闘技「カポエイラ」が誕生しました。

カポエイラのほかにも、サンバやカンドンブレ(宗教)など、現在のブラジルの文化・芸術の礎は、同様にしてアフリカ出身の黒人奴隷によって創造されました。

カポエイラの歴史は黒人奴隷の迫害の歴史と言っても過言ではありません。当初からカポエイラは権力に抵抗する手段とみなされてきたため、1888年に奴隷制度が廃止されてからも、1892年から1932年までカポエイラを行なうことは事実上禁止されていました。
カポエイラは「ジンガ」と呼ばれるダンスのステップのような基本動作を中心に、攻撃と防御が構成されています。打楽器や弦楽器、合唱に合わせて、格闘のスタイルやスピードが変化します。演奏される音楽の指示によって対戦者同士が様々なシチュエーションを表現します。

カポエイラの試合・組手(ジョーゴ)には勝敗が存在しません。原則として、攻撃(質問)と防御(回答)が交代で行われることになっています。

カポエイラによる格闘スタイルは特に足技が多いですが、手技の打撃、倒し技、投げ技も数多く存在します。トリッキーな倒立からの攻撃などもあります。

どんな体勢でも常に相手から目を離さないことで、的確な攻撃と防御を行います。
攻撃と防御の型を組み合わせて止まることなく連続的に技を繰り出します。

カポエイラの熟練者は、相手の動きの先読みやフェイントを駆使してダイナミックかつ、華麗な動きをします。
カポエイラを行うことで、自分の力を発見し、自分の価値を知り、性格・個性の形が作られます。心と身体の発達は健康維持のほかに、日常生活のなかで起こりうる様々な不測の事態に対処するための思わぬ手助けにもなります。

カポエイラの試合は、近代的な競技や他の格闘技の試合と同様に、対戦相手を尊重することが大切です。

・身体全体の普段使わない筋肉を動かします。
・柔軟性が高まり、関節の可動域が広がります。
・呼吸器系統を発達させ、持久力がつきます。
・反射神経・バランス感覚が良くなります。
・相手との物理的・精神的な距離感を養います。
・コミュニケーション能力が向上します。
カポエイラは音楽と密接な関係にあります。

演奏と合唱によるリズムとスピードは試合の流れをコントロールする重要な役割を持っています。

使用する楽器は、ビリンバウ、アタバキ、パンデイロ、アゴゴなど、日本ではあまり馴染みのない楽器です。

歌のモチーフは、奴隷とされたの人々の生活や心情、カポエイラの創始者・功労者を称えるもの、実在したとされる伝説の戦士の物語などです。

ビリンバウという弦楽器の音の合図で、対戦者同士のコミュニケーションが始まります。